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予定納税とは|個人事業主のための仕組みと仕訳・減額申請

個人事業主として2年目以降になると「予定納税の通知書」が届くことがあります。予定納税とは何か、どう仕訳するか、納めすぎを防ぐ方法をまとめます。

※本記事は2026年8月時点の法令等に基づいています。

予定納税とは

予定納税とは、その年の所得税を前払いする制度です。前年の確定申告で納めた税額(予定納税基準額)が15万円以上の場合、その年の7月と11月に、それぞれ前年の納税額の3分の1ずつを前払いします。

対象となる人

前年の確定申告における「予定納税基準額」が15万円以上の人が対象です(国税庁 No.2040 予定納税)。予定納税基準額は、原則として前年分の確定申告書の「申告納税額」がそのまま該当します。正確な金額は6月に届く「予定納税額の通知書」で確認できます。

予定納税の時期と金額

時期内容
第1期:7月1日〜7月31日予定納税基準額 × 1/3
第2期:11月1日〜11月30日予定納税基準額 × 1/3
確定申告(翌年2〜3月)実際の税額と清算(差額を追加納付または還付)

予定納税の仕訳

予定納税は事業経費ではなく、事業主個人の税金の前払いです。そのため、帳簿上は「事業主貸」として処理します。

第1期(7月)に支払った場合

予定納税150,000円を口座から納付した場合:

借方金額貸方金額
事業主貸150,000円普通預金150,000円

第2期(11月)に支払った場合

同様に150,000円を納付:

借方金額貸方金額
事業主貸150,000円普通預金150,000円

確定申告での清算

確定申告で実際の税額が確定したとき、予定納税として払った金額が差し引かれます。

  • 実際の税額 > 予定納税の合計:差額を追加納付
  • 実際の税額 < 予定納税の合計:差額が還付される

還付を受けた場合の仕訳

還付金50,000円が口座に振り込まれた場合:

借方金額貸方金額
普通預金50,000円事業主貸50,000円

減額申請:今年の収入が減った場合

今年の所得が前年より大幅に減少する見込みの場合、予定納税額を減らすよう申請できます(減額申請)。

申請できるケース

  • 廃業・休業する場合
  • 売上が著しく減少した場合
  • 大きな経費が発生した場合
  • 特別控除(配偶者控除・医療費控除など)が増えた場合

申請期限と方法

対象申請期限
第1期(7月)分の減額7月15日まで
第2期(11月)分の減額11月15日まで

7月15日までに申請すれば、第1期・第2期の両方をまとめて減額申請することもできます。11月15日に申請できるのは第2期分のみです。

税務署に「予定納税額の減額申請書」を提出します。e-Taxによるオンライン提出も可能です。

なお、令和8年分では、基礎控除の見直し(令和7年度税制改正)は予定納税の見積計算では考慮されず、確定申告で精算されます。


予定納税を忘れた場合

期限内に納付しなかった場合、延滞税が発生します。納付書を紛失した場合は税務署に連絡するか、e-Taxで確認できます。


予定納税と資金繰りの注意点

予定納税は7月と11月に突発的に大きな出費が発生するため、事業の資金繰りに影響することがあります。事前に金額を把握して、口座残高を確保しておくことが重要です。

前年の確定申告が終わった時点で「今年は7月に〇〇円、11月に〇〇円が必要」と予定に入れておきましょう。


まとめ

項目内容
対象者予定納税基準額が15万円以上
納付時期7月(第1期)・11月(第2期)
帳簿処理事業主貸(経費ではない)
還付時事業主貸の取消し(普通預金/事業主貸)
減額申請7月15日または11月15日まで

青色会計では事業主貸・事業主借を含む個人事業主の帳簿管理をサポートしています。


本コラムは一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断については税理士にご相談ください。

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